- 泣いている 小さき者よ(Crying, my little one)
- 重いものは何?(What are heavy? )
- 向こう岸まで("Ferry me across the water")
- 誰が風を見ただろう(Who has seen the wind?)
- すべての鐘が鳴っていた(All the bells were ringing)
- さようなら 怖いけれど("Goodbye in fear")
泣いている 小さき者よ(Crying, my little one)
泣いている 小さき者よ 歩き疲れてしまったのか
お前を背負ってやろう 可愛い者よ だから安らかに眠るがいい
私はこの冬の夜をたった一人で歩き通さなければならず
雪は私の上にいよいよ冷やかに降りつのる
お前は私の子であり 私には他に子供がいない
眠れ 愛しき者よ 私の悩みの種 そして私の宝物
お前の母親の腕の中で安らかに眠るがよい
楽しいことを 美しいものを夢に見ながら
重いものは何?(What are heavy? )
重いものは何?海の砂と悲しみ
短いものは何?今日と明日
壊れやすいものは何?春咲く花と青春
深いものは何?海と真理
向こう岸まで("Ferry me across the water")
「私を向こう岸まで渡しておくれ
船乗りよ そうしておくれ」
「あんたの財布の中に1ペニーあるなら
俺は渡してやるよ」
「財布の中には1ペニーあるし ほら
私の目は青いのよ
だから私を向こう岸まで渡しておくれ
船乗りよ そうしておくれ」
「俺の渡し舟に乗り込んでくれ
青い目だろうが黒い目だろうが
あんたの財布の中の1ペニーのために
俺は渡してやるよ」
Ned Rorem's "Ferry Me Across the Water" – Reuben & Christina
こちらはアレックス・マルトフスキー(Alex Martovski)という人が曲を付けた、ポップソング風の「向こう岸まで」。ロシアはユーリエフ・ポリスキーの児童声楽隊「ザ・スマーティーズ(The Smarties)」によるパフォーマンス。
Ferry Me Across The Water
誰が風を見ただろう(Who has seen the wind?)
誰が風を見ただろう
見たことのないあなたと私
とはいえ木の葉をゆらすのは
風の行き来
誰が風を見ただろう
見たことのない私とあなた
とはいえ木々がお辞儀するのは
風の仕業だ
風をみたひと:木下牧子 Song "THE WIND":KINOSHITA Makiko
すべての鐘が鳴っていた(All the bells were ringing)
すべての鐘が鳴っていた
すべての小鳥がさえずっていた
なのにモリーは座り込んで
人形が壊れたと言って泣いていた
ああ モリーのお馬鹿さん!
人形が壊れたと言って
溜息をつき 涙を流す
すべての鐘が鳴っているのに
すべての小鳥がさえずっているのに
さようなら 怖いけれど("Goodbye in fear")
「さようなら 怖いけれど さようなら 悲しいけれど
さようなら 何もかも無駄でした
もう二度とあなたにお会いすることはないでしょう」
「もう二度と離さないとも」
「さようなら 今日も さようなら 明日も
さようなら 世が終わる時まで
もう二度とあなたにお会いすることはないでしょう」
「もう二度と離さないとも」
『木下牧子浪漫歌曲集』(1997年3月録音)
収録曲:全21曲
・歌曲集『六つの浪漫』より「風をみたひと」「夢」「草に寝て…」「重いのはなあに?」「風が風を」「ほのかにひとつ」
・歌曲集『愛する歌』より「誰かがちいさなベルをおす」「ロマンチストの豚」「雪の街」「ユレル」「さびしいカシの木」
・歌曲集『秋の瞳』より「おおぞらのこころ」「植木屋」「うつくしいもの」「一群のぶよ」「秋のかなしみ」「竜舌蘭」「黎明」「不思議をおもう」「空が凝視ている」
・歌曲「涅槃」
演奏:豊田喜代美(ソプラノ)渡辺健二(ピアノ)
収録時間 : 55 分