魔性の血

リズミカルで楽しい詩を投稿してまいります。

『恋におちたシェイクスピア』

英米合作映画『恋におちたシェイクスピアShakespeare in Love)』(1998年)のワンシーンで、イングランドエリザベス一世ジュディ・デンチ)の御前に跪く商家の娘ヴァイオラグウィネス・パルトロー)。imdb.comより。

表題のロマンチック・コメディ映画につきまして、一天一笑さんから内容紹介をいただいておりますので掲載します。一天一笑さん、いつもありがとうございます。


映画『恋におちたシェイクスピア』を鑑賞して。
十六世紀、エリザベス一世の治世の時代、文豪ウィリアム・シェイクスピアの若き日の恋が、劇中劇の形を採って進行します。それはやがて悲劇『ロミオとジュリエット』として世に出ました。
ローズ座と契約しているウィルことシェイクスピアは、出口の見えないスランプに陥っていた。喜劇が書けないのです。芝居の幕は待ってはくれないので、審査員としてオーディションに参加する。そこでトマス・ケントと名乗る青年と出会い、閃きを得ます。彼こそ自分の芝居の主役に相応しいと。
しかし、実はこのトマス・ケントとは、裕福な商家の娘で、芝居好きなヴァイオラ・デ・レセップスが男装した人物でした。

レセップス家のレセプションに潜り込んだシェイクスピアは、令嬢姿のヴァイオラに恋をします。
このレセプションは、ウェセックス卿とヴァイオラとの結婚を進行させるために開かれたものでした。貴族と縁続きになりたい商家と、爵位はあるものの、事業拡大資金に苦慮している貧乏貴族との縁組です。エリザベス一世の許可もあります。勅許による縁組みですね。
ヴァイオラは両親が長期の留守の間に、乳母の協力を得て、外出していたのです。
当時、女性が舞台に立つことは禁止されていました。“風紀紊乱罪”のもと、関わった人は皆逮捕されます。
誰も男装には気が付かないので、皆舞台稽古に励みます。 

ウィルはスランプを脱するとともに、ヴァイオラの男装に気がつきますが、レセップス家に忍び込み、逢瀬を重ねます。
ヴァイオラの婚約者となったウェセックス卿は、ヴァイオラの挙動を怪しみ、舞台稽古の最中に押しかけてきて「剣を抜け」とシェイクスピアに迫ります。決闘騒ぎは収まりますが、一難去ってまた一難。
かつてシェイクスピアに役を下ろされたことを恨む少年ジョン(・ウェブスター)が密告をするのです、「トマス・ケントは女性だ」と。これで芝居小屋が閉鎖されてしまいます。
劇団は二進にっち三進さっちもいかなくなるところを、ライバルのカーテン座の協力により、上演の準備続行が可能になりました。一方、ウェセックス卿とヴァイオラは結婚式を挙げて、さあ新天地(アメリカ)に赴こうかというところで、ヴァイオラは抜け出して『ロミオとジュリエット』の初演を見に駆けつけます。当然ウェセックス卿が追い駆けてきます。
ロミオとジュリエット』の楽屋では、アクシデントが起こります。ジュリエット役の少年が、声変わりをしてしまったのです。ロミオ役はシエイクスピアです。またしても、劇団は窮地に陥ります。ヴァイオラ(もとロミオ役)は「セリフは全部暗記しているから」と、ジュリエットの代役を引き受けます。舞台は成功し、涙の後の歓喜、拍手喝采です。
しかし、祝典局長と警官が芝居小屋に雪崩れ込んできます、“風紀紊乱罪”で全員逮捕だと。

何と、其処には芝居好きのエリザベス一世が、お忍びで観劇していました。
この騒ぎにエリザベス一世は、如何なる聖断を下すのか?
新妻に逃げられたと主張するウェセックス卿とヴァイオラとの関係はどうなるのか?

エリザベス一世の機知に富んだ、冴える裁定とは?
ヴァイオラのひたすら歩くシーンは見ごたえがあります。
お楽しみください。
天一


予告編(英語版)。


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