
品性高貴な僕にとって、この世はあまりにも生きづらかったが――気がつくと、僕は一羽の灰青色の巨鳥となって、女郎屋を訪れ、天井の彫刻めざして舞い上がったり、翼を長い影のごとく引きずったりしていた。
愛しき宝石と、肉体の傑作とを支える天蓋の足もとで、四つん這いの僕は巨大な熊。むらさきの歯茎を剥き、心労の白い体毛をぼうぼうと生やして、飾り棚の水晶と銀とを、呆けたように見つめていた.。
一切は影と化し、烈しい水族館と化した。
朝――戦意に満ちた六月の夜明け――一頭のロバと成り下がった僕、野に出て、いななき、悲しみを見せびらかせば、ついには場末の「サビニの女たち」がやってきて、僕の胸へと飛び込んだ。
*ラコスト版『イリュミナシオン』37。原文はこちら。
