魔性の血

リズミカルで楽しい詩を投稿してまいります。

(日本語訳)ランボー「アッシュ(H)」

エゴン・シーレ「マスタベーション」ウィキメディア・コモンズより。

あらゆる蛮行が、オルタンスの凶行をおかす。彼女の淋しさ、それは性愛のメカニズム。彼女の物憂さ、それは恋のダイナミズムだ。幼き日々の見守りのもと、数多くの時代を通じて、彼女はもろもろの血筋の凄まじき衛生術であった。彼女のとびらは悲惨に向かってひらかれている。そこで生身なまみの人間のモラルは、彼女の激情もしくは活動のうちに、肉体を離れる。――血まみれの土の上の、発光する水素による、初恋また初恋の恐るべきわななきよ、オルタンスを探せ。


*ラコスト版『イリュミナシオン』38。原文はこちら