- ブラック・ドッグ(Black Dog)
- ロックンロール(Rock and Roll)
- 限りなき戦い(Battle of Evermore)
- 天国への階段(Stairway to Heaven)
- ミスティ・マウンテン・ホップ(Misty Moutain Hop)
- フォー・スティックス(Four Sticks)
- カリフォルニア(Going to California)
- レヴィー・ブレイク(When the Levee Breaks)
ブラック・ドッグ(Black Dog)
女よ 君の身のこなしは
君に汗をかかせ
君をリズムに乗せる
女よ 君の踊り方は
君を炎のように燃やし
君を棘のように刺激する
女よ そして
君が歩く時
俺はその姿に惹きつけられて
そばを離れられない
足がふらつく
じっと立っていられない
胸が熱くて満たされることがない
君の幻が
真っ赤に燃えながら
太陽のように俺の頭を昇るから
(女よ 女よ 可愛い女よ
何がしたいか教えてくれ)
俺が「落ちぶれる」という言葉の
意味を思い知るまで
大して時間はかからなかった
彼女は俺の金を使い
俺の車に乗って
自分はスターになるのだと触れ回っている
俺は知らない
だが聞いた話では
脚の長い女はみんな薄情者らしい
ひたすら願い
ひたすら祈る
心のきれいな女が俺の前に現れてくれるように
俺の手をとり
俺に嘘をつかず
俺を幸せにしてくれる
そんな女が 俺には必要なんだ
ロックンロール(Rock and Roll)
ロックンロールを演るのはひさしぶりだ
ストロールを踊るのはひさしぶりだ
ベイビー 俺をふるさとへ帰らせてくれ
(コーラス)
長い時が過ぎた
淋しい時が流れた
君が優しくしてくれるのはひさしぶりだ
愛なき日々に流した涙の数は数え切れない
ベイビー 俺を元いた場所へと連れ戻してくれ
(コーラス くりかえし)
君と月夜をそぞろ歩くのはひさしぶりだ
あてにならない誓いなど交わしながら
ベイビー 両手を広げて 俺の愛を受け止めてくれ
(コーラス くりかえし)
限りなき戦い(Battle of Evermore)
光の女王は光の弓を取ると 踵を返して行ってしまった
平和の王子は暗き心を抱き ただ一人 夜をさまよった…
(夜の闇に踊れ 朝の光に歌え)
今宵ダーク・ロードたちが勢揃いする 時間がすべてを教えてくれるだろう
(鋤も鍬も捨てろ 戸締りなどしている暇はない)
私たちは 身を寄せ合いながら この世で最も邪悪な権力に奉仕していた…
私は聴く この谷の底深く 軍馬の蹄のとどろく音を
私は待っている アヴァロンの天使たちを 東の空のうすらあかりを
谷間に実を結ぶ林檎は その果肉の内部に 幸福の種子をはらんでいると言う
土地は代々耕されて肥えている 忘れるな 恩に報いよ
(夜の闇に踊れ 朝の光に歌え)
林檎の実が茶色くなる 黒くなる 暴君の顔が赤い
(皆が戦争だと叫んでいる 剣を取れ そして飛び立て)
夜空は 今や人知を超えた善と悪とに満ちみちている…
ああ 夜は長い 「時」の粒子の流れは遅々としている
疲れた目で待ち続ける 東の空のうすらあかりを
戦争は悲惨だ だがもっと悲惨なのは 戦後の荒廃なのだ
軍鼓のひびきは城壁をゆるがす 指輪の幽鬼たちは黒装束で馬を駆る
(歌いながら弓を引け もっとまっすぐ矢を放つのだ)
夜のともしびは もはや冷たくなった顔を 心なく照らし出すのみ
(夜の闇に踊れ 朝の光に歌え)
秘法のルーン文字は 平和の願いをこめて 金色で記されている
(取り戻せ 平和を)
遂に夜が明ける
水色の雲が流れる
空を飛び 火を噴く暗闇の龍を見よ
その目は眩んでいる 朝の日ざしに
コロラド州の四人姉妹「シェル(SHEL)」によるカバー。ハートのカバーより佳いです。まさに神秘の世界!
SHEL - THE BATTLE OF EVERMORE LIVE @ THE RUTLEDGE
天国への階段(Stairway to Heaven)
光って見えるものはすべて純金
そう信じているお姫様が
天国への階段を買う
それはたとえお店が
すべて閉まっていても
ひとこと告げるだけで手に入るから
壁に看板が出ているけれど
姫は確かなことが知りたい
なぜなら言葉は二つの意味を持つことがあるから
川辺の木立に
さえずる鳥の歌は時折
われわれの想いはすべて不確かだと告げる
西の空を見る時
ある感情が湧く
そうして心は別れを思って泣いている
森の中から
煙の輪が上がる
たたずむ人たちの声がする
彼らはささやき合っていた
もし皆が一曲所望すれば
笛吹きはわれわれの悲しみを鎮めてくれることだろう
長く立ち尽くしていた者のために
やがて新しい日が昇り
森はふたたび笑い声がこだまするだろうと
(笑いを思い出そう)
その垣根に ざわめきが巻き起こるとしても
驚いてはなりません
それは五月姫のための春の浄めの儀式に過ぎないから
いかにも あなたの前には二つの道がある
長い目で見れば
これまで歩いてきた道を替えるための時間は まだ残されている
あなたの頭はハミングし続けるだろう
それがあの笛吹きの
呼びかけだと気づく時まで
姫よ あの風の音が聴こえるか
そうしてあなたは知っていたのか
あなたの階段は あの風のささやきの中にあることを
そうしてこの曲がりくねった道を行く
いつも長い影を落としながら
そこをあのお姫様も歩いている
白い光を放ち 見せてやりたいと願っている
一切が今も純金に変わるところを
もしあなたが懸命に耳を澄ますなら
その微かなる笛のひびきは 遂にあなたのもとを訪れるだろう
それこそ心すべき瞬間
ひとつの不動の巨石と化するために
ミスティ・マウンテン・ホップ(Misty Moutain Hop)
つい先日 公園の中を散歩してると
ベイビー 俺が何を見たと思う?
花の髪飾りをした大勢の人たちが草の上に座っていて
「おい君 楽しまないか?」と俺に声をかけたんだ
それが何時ごろのことだったか 俺は知らない
とにかく俺は 彼らとしばらく一緒にいることにした
知らないうちに あたりはとても暗くなっていて
俺は完全にわれを忘れていた
するとお巡りさんが一人近づいてきて「皆さんお手数ですが
一列に並んでくれ 一列に」と言った
それから彼が言うには ちょっとお茶でも飲んでくつろごうかと
彼の友人たちも そのうちみんな寄ってくるから と
君自身をよく見て 目に映るものを描写するんだ
ベイビー いい気持ちかい?
君は今 本棚の本のように定位置におさまっている
あらがってみようともしないでさ
彼らが不意に訪れてきても 何も心配は要らない
それらはすべて ちょっとした気の持ちようなんだ
ベイビー 君が今日街を歩くとしたら
しっかりと目をあけておいでよ
彼らはどの方面から圧力がかかろうと
まるで気にしていない
だから俺は決めたんだ
荷物をまとめて ミスティ・マウンテンへ旅立とう
あの精霊たちが向かうところへ
丘を越えて あの精霊たちが翔けてゆくところへ
知らないよ
ほんとに知らないんだよ…
フォー・スティックス(Four Sticks)
女よ
今は泣くべき時だ
女よ
俺は逃げる
俺は出て行かなければならない
道を探さなければならない
なぜなら 俺はお前から逃げて行かなければならないからさ
女よ
俺の頭の中では
女よ
川が真っ赤だ
ああ 何だかおかしな感じが続いている
ああ 俺はとても長くは持ちこたえられそうにない
(コーラス)
そうして夜のふくろうが鳴くころ
そうして松林が風に泣き叫ぶころ
女よ お前はどんな気持ちがする?
もしも川の水が涸れてしまったら お前はどんな気持ちがする?
気の触れた女よ
ここが「虹のふもと」さ
可愛い女よ
ここは隠れ家なんだ
心の中で愛を殺し
俺たちみんなが育んでいた夢を葬る連中の溜り場なんだよ
(コーラス くりかえし)
お願いだ ガイ・エンドアよ
頑丈な盾と確かな知識をくれ
その昔 俺たちが知っていた道を通って
徒歩でやってくる連中の怒りを
行進してくる連中の長靴を 人は止められない
カリフォルニア(Going to California)
性悪女にふりまわされて
酒と薬に溺れる日々が続いた
一抹の未練を胸に秘めて
カリフォルニアへと旅立つ決心をした
カリフォルニアには一人の少女が住んでいて
その目には愛をたたえ その髪は花で飾られているという
決死の覚悟でジャンボ旅客機に乗って
これで新しい道がひらけると信じた
海は赤かった 空は灰色だった
それは今日と明日との境い目だった
太陽の子どもたちが目覚めるにつれ
山や谷は動き ふるえた
神々の逆鱗に触れたかのような大雨で 大洪水が発生 俺は今にも溺れそうだ
まだ間に合うのなら 釣糸を垂れておくれ この道を登りつめたところで また会おう
王子様のいないお姫様を探そう
彼女はギターを奏で 叫び 歌をうたう
白馬にまたがって足取りも軽く
まだこの世に生まれたことのない理想の女性のもとへ
美しい丘の頂きに立ち 自分自身に言い聞かせる
それは 決して夢ではないのだと…
レヴィー・ブレイク(When the Levee Breaks)
この雨が止んでくれないと 堤防が決壊してしまう
この雨が止んでくれないと 堤防が決壊してしまう
堤防が決壊すれば 俺には家が無くなる
ちっぽけな古い堤防が 俺に苦悩というものを教えた
ちっぽけな古い堤防が 俺に苦悩というものを教えた
山の男を山から追い出すにはそれで充分なのだ
人が活路を見出そうと手を尽くしているのにそれが見つからないとは ひどい話じゃないか
南へ下りたところで仕事はない 北へ上ればシカゴがあるだろう
泣いても無駄だ 祈ってもどうにもならない
泣いても無駄だ 祈ってもどうにもならない
堤防が決壊すれば 俺たちは離ればなれだ
ゆうべ 夜が明けるまで 堤防の上に座って呻吟していた
ゆうべ 夜が明けるまで 堤防の上に座って呻吟していた
俺の愛する女や俺たちの楽しい暮らしのことを思いながら