
Ⅰ
古代のミイラのごとくまどろむ
書物の死体がずらりとならぶ
川辺の古本売り場において
ちらほら見受けられる解剖図面のうちに
画題は悲しいものではあるが
昔の絵描きの 博学にして
真面目な筆致によって生まれた
数ある見事な素描のうちに
かくも神秘に満ちた恐怖を
より完全無欠なものとする作品
皮膚を剥がれた人体や骸骨たちによる
農夫のごとき耕作の図を見ることがある
Ⅱ
あきらめきった下層民たち
君らは耕すその大地から
君らのあらわになった背骨や
むきだしの筋肉による重労働から
墓場から駆り出された囚人たちよ
いかなる収穫物を手に入れるのか
いかなる農家の穀物倉を
一杯にしなければならないのだろうか
人の宿命の ぞっとするほど
視覚化された この象徴よ
君らは説くのか 墓の中でも
安眠なんかできないのだと
「虚無」さえ僕らを裏切るのだと
「死」でさえ当てにはならないのだと
結局 僕らは死んだあとでも
やっぱり どこか知らない国で
頑固無情な大地の皮を
ひん剥かなければならないのだと
すりむけた素足で 重たい鋤を
打ち込まなければならないのだと
*『悪の華』第二版94。原文はこちら。
