
日々からも人々からも、四季からも国々からも、時を経て。
北極の花、海の絹(この世にはない美しさ)、その上に血をしたたらす獣肉の旗よ。
陳腐なヒロイズムのファンファーレから癒やされて――頭と心とはまだまだ蝕まれてはいるものの――かつての殺人鬼らを遠く離れて――
ああ北極の花、海の絹(この世にはない美しさ)、その上に血をしたたらす獣肉の旗よ。
感激よ。
樹氷の疾風と化して降り注ぐ烈火――感激よ――ダイヤモンドの嵐と化して降り注ぐ火の粉。それは俺たちのため、永遠に黒焦げとなった地球の核から投げ出されて――おお世界よ。――
(誰もが聴き、誰もが知る、陳腐な隠れ家や陳腐な暖炉から遠く離れて)
烈火と泡。音楽、すなわち奈落の転回、そして氷塊と星との激突。
おお感激よ、世界よ、音楽よ。そこにはいろんな姿勢をした肉体、光る汗、乱れた髪、澄んだ目が浮かび漂い、真っ白な涙が湯気を上げ、――感激よ――そうして噴火口の奥深く、北極のほら穴の奥深くにまで達した女の声。
旗よ…
*ラコスト版『イリュミナシオン』29。原文はこちら。