
しゃべる少女
お手もとに 用意しましたその少女 ほんのお茶うけ
誰よりも 馬鹿正直なこの少女 とてもおしゃべり
その声は川のせせらぎ 森に住む鳥のさえずり
隠さない 誰の秘密も守らない すべて筒抜け
たった今 殺したはずのその少女 ほんとはお化け
殺しても 埋めても墓を抜け出して またもおしゃべり
みずからを見せびらかして 秘めごとをすべて安売り
いかがです これを飼えない使えない あなた腰抜け
殺しても 埋めてもできぬ口封じ できぬ口止め
ひたむきに 愛を求めるふりをして 秘密を盗み
花びらを見せびらかして咲く花の たまらぬ臭気
このむすめ 馬鹿正直で売るむすめ 稼げるむすめ
万人の痴態を売ってぼろもうけ 悪女の鑑
使いたい 飼いならしたい人間は 持ちたい勇気
白いお城のお嬢さま
お嬢さま 白いお城で食って寝て 遊んでばかり
美少女を買い漁っては着飾らせ 魅せる店先
金持ちに売り飛ばしてはぼろもうけ うまい取り引き
夜もすがら 若いメイドの血を吸って 太ってばかり
美しいものに目のないお嬢さま 欲のかたまり
美しい自分自身に恋をして 触れる指先
磨かれた鏡に映るくだものは けだものが好き
寄せ返す 白いお城のうしろなる 波の高鳴り
お嬢さま 白いお城に住みながら 愛に飢えすぎ
ドブネズミ 片っ端からつかまえて いつもがつがつ
雨と降る 金貨銀貨にうずもれて ついに窒息
ひますぎる ひますぎるから死んでやる それは駄目すぎ
堕天使の死の接吻の甘美さに 脳が爆発
魔性でも 愛がなければ生きられず やっと満足